27日、読売テレビ(日本テレビ系列)の
情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」での話。
タレント・岸部四郎さんが、
本人いわく「15万円の価値がある」といっていた古書が
640円で売られてしまうという「事件」がありました。
09年夏に病気で入院して以来、
芸能活動が少なくなっている岸部さんの運気を上げるため、
風水で自宅の模様替えをするという企画が行われたもの。
ところが、古書を本人留守中に勝手に格安で売ったことから、ネットでは
「ひどい。岸部さんが可哀想だ」といった声が相次いでいます。
27日、番組には、風水に詳しい女性お笑い芸人、
出雲阿国(いずもの おくに)さんが登場。
男性リポーターと一緒に岸部さんのマンションに行き、
「間取りは悪くないけれど、使い方が悪い」と、家具の位置を変えるなどしました。
しばらくして2人は古そうな本の入った本棚を発見。
岸部さんは古書収集家としても知られますが、
出雲さんは
「本棚は風水的にその人の頭の中を意味します。
読んでない古い本しか置いてない人は頭の中が古い知識しかない。
その人の知識にはほこりがかぶっている」と主張。
岸部さんは怪訝そうな顔をして
「あなたとは合わないようだ」と言いますが、
蔵書を売ることには了承しました。
蔵書の中には岸部さんが「吉田健一全集」といっているものがあり、
岸部さんは、15万円の価値があると説明。
吉田健一は昭和の英文学者で、古書市場では比較的人気が高い。
しかし岸部さんが「後は任せます」と散歩に出てしまい、
その間にブックオフのスタッフが登場。
査定の結果、全集は1冊20円が32冊で640円、
その他の古書を含め70冊3440円で売られました。
帰ってきて売却価格を聞いて唖然とする岸部さんに、
出雲さんは「風水的には整いましたから」と報告。
出雲さんは3440円で掃除グッズを買い、
岸部さんがそのお釣り170円を受け取って企画は終わったとのこと。
出雲さんはスタジオでも、司会の宮根さんに
「勝手に岸部さんが15万円ぐらいの価値があると思い込んでいただけなんですよ」
と説明していたが、
番組終了後、2ちゃんねるやツイッターには
「『ミヤネ屋』ひどい。岸部さん可哀そう」「いくらなんでも不愉快」
といった書き込みが多数寄せられました。
出雲さんのブログにも非難のコメントが寄せられ炎上。
現在はコメント欄を閉鎖しています。
ブックオフ広報によると、古書の買取り価格は、
本の状態や在庫状況などから決まり、タイトルや中身はあまり考慮されないので、
古書店で高値がつく本でも、逆に安くなることもあるという。
宮根さんも28日、ツイッターで
「保存状態等からあの値段になったようです。売却も岸辺さんの了解を得ていたのですが、
VTRの中での説明が足りなかったかも知れません。誤解を与えてしまい申し訳ありませんでした」
と釈明している。
ただ、番組内で岸部さんは「吉田健一全集」と言っていたが、
映像をよく見ると背表紙には「吉田健一著作集」と書いてあるようで、
この著作集だと市場では32冊揃って4〜5万円。
買い取り価格は綺麗な状態で1万5000円〜2万円ぐらいのことが多いという。
とはいえ、仮に全集がこの著作集で15万円の価値はなかったとしても、
640円よりは高いのではないでしょうか…。
「後は任せます」と言ったのなら仕方ないとも言えますが、
本人もまさかそんな値段で売られるとは思わなかったのでは?
読売テレビ広報担当者は
「弊社に対して寄せられたご意見ご指摘は真摯に受け止め、
今後の番組作りに活かしてまいります」と話しているとのことですが…
この話、まだ収まらないかもしれませんね…。
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評価:
小田 光雄
論創社
¥ 2,100
(2008-05)
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